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[TOPICS]改正雇用均等法施行のための省令・指針が公表される
平成19年4月1日より改正される「雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等に関する法律」の施行のための厚生労働省令、指針が10月11日付で公布された。以下に今回の改正で省令に委ねられていた部分を中心にその主な内容を見ていく。
● 間接差別になるおそれのある措置(法第7条 施行規則第2条 平成18年度厚生労働省告示第614号指針第3)
以下の措置は、その必要性に合理的理由がない限り禁止される。
1 労働者の募集・採用に関して、身長、体重、体力に関することを条件とすること
2 事業の基幹となる人事コースへの募集・採用について、労働者が広域配転に応じることを条件とすること
3 労働者の昇進について、転勤経験を条件とすること
例えば、荷物運搬の業務の採用に一定の筋力要件を定める場合、その荷物の運搬に必要な範囲であれば合理的だが、必要以上の筋力を要求する場合は合理的でないとされる。
● 婚姻・妊娠・出産等を理由とする不利益取扱い(法第9条第3項 施行規則第2条の2 平成18年度厚生労働省告示第614号指針第4)
不利益取扱いを禁止する事由は以下のとおりである。
1 妊娠したこと
2 出産したこと
3 妊娠中、出産後1年以内の女子(妊産婦)が、健康診査や保健指導を受ける時間の請求をしたこと、またその結果 の保健指導などにより勤務時間の変更や勤務の軽減を請求したこと
4 妊産婦が労働基準法の定めにより坑内労働や危険有害業務などに従事できないこと
5 労働基準法に定める産前・産後の休業をしたこと、請求したこと
6 妊娠中の女性が、軽易な業務への配置転換をもとめたこと、配置転換されたこと
7 妊産婦が労働基準法の定めに従って、変形労働時間制による勤務、時間外・休日・深夜労働をしなかったこと
8 労働基準法の育児時間をとったこと
9 妊娠・出産による症状で、労務提供が不可能もしくは不完全だったこと
これらの事由に該当する女性労働者に対して禁止されるのは、以下のような不利益取り扱いである。
1 解雇すること
2 期間雇用者の契約更新をしないこと
3 あらかじめ定めてある契約更新回数の上限の引下げ
4 退職勧奨や正社員をパートタイマーにするなど、契約内容の変更の強要
5 降格させること
6 就業環境を害すること
7 不利益な自宅待機を命じること
8 減給や賞与などの不利益な算定を行うこと
9 昇進・昇格の人事考課で不利益な評価を行うこと
10 不利益な配置変更を行うこと
11 派遣先が、こうした派遣労働者の派遣を拒むこと
4については、表面上同意があっても、労働者の真意によるものでない場合は、強要にあたるとされている。6の就業環境を害することとは、業務を割り振らなかったり、雑務ばかりに従事させたりするようなことが該当する。
また、実際の不就労期間や労働能率の低下の割合を超えて減給したり、賞与を低く算定したり、低く人事考課することが禁止の対象となる。しかし、不就労期間については、客観的な数字が出せるが、労働能率の低下については、きちんとした数値を出すことが難しい事業所も多いのではないだろうか。事業主は、直接・間接差別、セクシュアルハラスメントに加えこうした不利益取扱いについても苦情処理機関を設ける努力義務が課せられている。労働者は、こうした事案の紛争について、都道府県労働局長に解決の援助を求めることができる。その結果、違反事案につき勧告や企業名が公表される場合もある。企業が紛争を恐れて、李下の冠的に、労働能率を過大評価する結果にならないようにするためには、説得力のある人事考課制度の確立が必要となろう。
さらに、法第9条関係では、妊産婦に対する解雇が無効とされた。従来は、解雇された労働者の側が、妊娠・出産・育児を理由に不当解雇されたと証明しなければならなかった。改正後は、妊産婦に対する解雇は原則無効で、懲戒解雇や整理解雇など合理的理由がある場合は、事業主がそれを証明しなければならなくなる。
● 配慮義務から措置義務に強化されたセクシャルハラスメント防止対策(法第11条 平成18年度厚生労働省告示第615号)
セクシュアルハラスメントの防止について、従来の雇用管理上の配慮義務から、雇用管理上の措置義務へと強化された。さらに、保護の対象が女性労働者から、男女を問わず性的言動で被害をこうむる労働者一般に拡大された。これにあわせて、指針も「事業主が職場における性的な言動に起因する問題に関して雇用管理上講ずべき措置についての指針」としてリニューアルされた。
http://www.mhlw.go.jp/general/seido/koyou/kaiseidanjo/index.html
(2006/11/19)
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