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個人情報保護法は社員の情報にも適用される
本年4月1日に控えた個人情報保護法の完全施行を控え、各企業では保有する顧客情報などのセキュリティ強化対策などにおわれている。個人情報保護法では、企業が保有する顧客の個人情報の取扱いについての規定は当然におかれているが、そのほか、自社の「社員」の個人情報についても適切な取扱いをするように求めている。
昨年7月1日に厚生労働省は「雇用管理に関する個人情報の適正な取扱いを確保するために事業者が講ずべき措置に関する指針」を策定した。各企業では、個人情報保護法第8条の規定に基づいたこの指針に適合するような雇用管理システムを構築する必要がある。
「雇用管理に関する個人情報の適正な取扱いを確保するために事業者が講ずべき措置に関する指針」とは
厚生労働省が策定したこの指針は、企業における社員の個人情報の適切な取扱いを求める内容となっている。たしかに、企業内には社員の家族構成や住所、電話番号、年収、銀行口座、学歴、職歴、病歴、現在の健康状態、家族の病歴、要介護状態にある家族の有無などの多種多様な個人情報が蓄積されており、これらも適切な取扱いが求められる重要な個人情報となりうるわけだ。そこで、この指針では社員の個人情報についてもきちんとした取扱いをするように求めている。
指針の具体的な内容 この指針では、具体的に企業に社員の個人情報をどのように取り扱うべきかについてふれている。たとえば、
(1) 社員の個人データを管理する個人データ管理責任者を事業所ごとに設置すること
(2) そのような個人データは権限のある者のみが業務の遂行上、必要な限りにおいて取り扱うこと
(3) 個人データ管理責任者などに対して、必要な教育および研修を行うこと
(4) 雇用管理に関する個人データの取扱いを外部に委託する場合は、委託先として選定するための基準を設けること
(5) 外部委託先においてデータの複製などを禁止する措置をとること(ただし、必要なバックアップをのぞく)
(6) 外部委託先において、個人データの漏洩などの事故が発生した場合における、委託先の責任を明確化すること
(7) 労働者から請求があった場合は、一部の場合を除いて個人情報を開示すること
(8) 労働者からのそれらの個人情報の取扱いに関する苦情を受け付けるための窓口の設置など、体制の整備に努めること
などがあげられている。いずれにしても、企業においては内部の個人情報についても対策が必要となっているわけだ。
役員の個人情報に関しては、雇用管理に関する個人情報から除外されているため指針の保護対象外とされていたり、派遣労働者についての取扱いが不明確な部分があるなど、問題点も指摘されている。採用に応募してきた者が不採用になった場合や退職者、出向者の個人情報の取扱いなど、企業においてはその取扱い方法を細かく規定しなければならない事項が相当発生する。
いずれにしても、企業においては従業員の雇用管理上においても個人情報保護法の要件を満たす必要がある。法の完全施行まであまり時間は残されていない。内部告発が頻繁に行われる昨今、それらの体制の不備を原因とするトラブルを内部から起こさないためにも早めの対応が求められる。
(2005/2/28)
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